• 2025-04-05

アウディ、労使協議会で7,500人の人員削減で合意

労使協議会のライナー・シュメール副会長、アウディのゲルノット・デルナーCEO、労使協議会のヨルグ・シュラバウワー会長、ザビエル・ロス人事部取締役(写真左から)

アウディは17日、労使が2033年末までドイツ国内での2029年までに間接分野で最大7,500人の雇用を削減することで合意した、と発表した。ドイツ国内での生産力を担保しながら、事業のスリム化を図る狙い。同社は年間10億ユーロ(1,630億円)以上をめざすコスト削減計画を明らかにしている。

アウディの労使は2023年から、将来の事業計画を踏まえた人員体制などを「アウディアジェンダ」として合意、共有する取り組みを始めている。今回、その基本合意を2033年末まで延長し、ドイツ国内での競争力確保をめざし人件費を削減し電動化への柔軟な対応を推し進めていくことを確認した。

具体的なアジェンダは①レジリエンスの向上②明確な技術フォーカス③雇用の確保で、経済環境の変化や政治的な不確実性の高まりに対応しドイツ国内の生産拠点であるインゴルシュタットとネッカーズルムの生産性、スピード、柔軟性の向上を目標に掲げ合意した。ゲルノット・デルナーCEOは「大きな変化の時代にあって、会社の経営陣と労使協議会は同じ方向を向いている」と評し、「この明確な合意により、私たちはアウディの競争力と将来の準備を同等に強化する」と述べた。

また、同社は組織のスリム化を推し進める。ここ数か月にわたり、すでにガイドラインと委員会の数を大幅に削減。マトリックス組織の原則の導入で、経営構造を3つのレベルにフラット化した。これにより、明確な意思決定責任体制を整え、同社は開発とイノベーションを加速させるという。さらに、労働協約以上の支払いと給与スケールの従業員に対する変動支払いを調整し、人件費を削減する。数年間で数百万ユーロ規模達する見通しだ。

アウディでは、ドイツ国内での生産能力を確保するため、労使で結んできた雇用保護計画を2033年12月31日まで延長することも合意した。同社は2029年までに、約80億ユーロを本拠地に投資する計画で、インゴルシュタットではエントリーレベルセグメントの新たな電動モデルの生産を始め、次期「Audi Q3」はハンガリーのジェール工場と共同生産体制を整える。ネッカーズルムでは、地元のエコシステムを利用して人工知能分野におけるアウディのデジタル化機能を強化する。将来的にはネッカーズルムで追加のモデルを生産する可能性も検討。このため、総額2億5,000万ユーロの「フューチャーファンド」を設立した。(2025年3月19日)