
メルセデス・ベンツグループは30日、2025年第1四半期(1~3月)の業績を発表し、利払い前の営業収益(EBIT)は前年同期に比べ4割減の22億8,900万ユーロ(3,712億円)にとどまった。新車販売、とりわけ商用車販売の落ち込みが響いた。通期見通しは、トランプ関税の影響が大きいとし当初見込みを据え置いた。
トランプ関税で業績見通しを当初据え置き
1~3月の新車販売台数は52万9,243台で前年同期比6.9%減。このうちBEVは同10%減の4万5,455台だった。営業収入は332億2,400万ユーロ(5兆3,882億円)で、前年同期比7.4%減となった。EBIT(利払い前・税引前利益)は38億6,300万ユーロだった前年同期から15億ユーロ余減益となる22億8,900万ユーロとなった。純利益は17億3,100万ユーロ(2,807億円)で同42.8%減だった。
部門別では、乗用車部門「カーズ」の営業収入は同5.7%減の242億3,800万ユーロ(3兆9,309億円)で、EBITは同23.9%減の17億6800万ユーロ(2,867億円)だった。商用車部門「バンズ」の営業収入は同16.6%減の40億8千万ユーロ(6,617億円)で、EBITは同75.5%の大幅減の2億2,900万ユーロ(371億円)にとどまった。
売上高利益率(RoS)はカーズが7.3%で、バンズは11.6%となった。総販売台数は実績割れだったが、ハイエンドセグメントのTEVシェアが15%に達し、AMGは+17%、Gクラスは+18%と伸ばした。一方、カーズの電動化車両(xEV)はグローバル販売の19%を占め、欧州市場では37%に達した。(2025年4月30日)