• 2025-05-09

ポールスター、中古EVのバッテリーSOH証明を導入

Pre-owned Polestar 2

ポールスターは7日、中古電気自動車(EV)のバッテリーの健康状態を示す証明制度を始めた、と発表した。「ポールスター2」を対象に、中古車としての品質保証を行うとともに中古EVの購入不安のひとつとなっているバッテリー情報を提供し、中古車需要を喚起する狙い。中古EVのバッテリー状況となるSOHをメーカー自身が制度化し情報提供するのは珍しい。

EVのバッテリーは、使用度合いによって劣化するため、「SOH(ステート・オブ・ヘルス」という、バッテリーの健全度を示す基準がある。ポールスターは、このSOHを新たに中古車の品質基準に加えた。2020年に発売したミドルセダン「ポールスター 2」の中古車を対象に、同社がそのSOH証明書を発行する。

ポールスターは、認定するサービス工場で中古車を対象に112項目の点検を行い、一定の基準を満たした車両を認定中古車としている。今回、SOHを新たに加えることで、走行距離のほかサービス履歴など中古車の品質情報を高度化し提供する。この認定中古車は24カ月の保証と新車から8年のバッテリー保証(SOHが容量の70%を下回った場合は無償交換)が引き続き提供される。

Polestar 2は発売以来、20回以上のOTA(オーバー・ジ・エアー)でのソフトウェアアップデートを実施し、バッテリーマネージメントを改善し航続距離の延長を図っている。また、アップルのカープレイややアンドロイド・オートの機能追加なども行い、最新の機能を提供するという。

ポールスターのミヒャエル・ローシェラーCEOは、「新しいバッテリー健康状態証明書のおかげで、中古EV購入者がポールスター2の中古車を購入する理由がまたひとつ増えた」と述べ、消費者の不安が根強い中古EVへの信頼性向上が図れると訴えた。同社では今後、「ポールスター3」や「ポールスター4」でも中古車SOH証明書を発行していく方針だ。(2025年5月7日)