BASFは11日、リサイクル技術「ChemCycling(ケムサイクリング)」を活用した次世代コーティング材を発表した。フランクフルトで開催中のアフターマーケット展示会「アウトメカニカ2024」で披露した。
リサイクル技術「ケムサイクリング」活用
新商品はクリアコート材で、同社のリサイクル技術を使った「Glasurit Eco Balance」と「R-M eSense」の補修用製品ラインナップとして追加発売する。循環型経済への貢献とともに、車体整備工場でのCO2排出量削減にもつながるという。廃タイヤから再生した原料を用い、埋め立てや焼却処分量を大きく減らしている。
新製品はクリアコートの乾燥速度が速いのが特長で、作業時間が40℃で20分で乾燥できるなど大きく乾燥時間を短縮することができるという。これにより、エネルギー消費量を削減するほか作業効率の向上も図れるとしている。同社では「電気自動車には特に有益」としている。
作業時間削減にも一役
BASFのグローバル・オートモーティブ・リフィニッシュ・コーティング担当のクリス・ティットマーシュ上級副社長は「当社独自のケムサイクリングにより、化石原料の使用を削減し、廃棄物を最小限に抑え、バリューチェーンにおける二酸化炭素排出量を削減することで、循環型経済を支援するというビジョンを掲げている」と話し、CO2排出量や廃棄物の削減につながると指摘した。(2024年9月12日)