
トヨタ・モーター・ヨーロッパ(TME、欧州トヨタ)は17日、英国に使用済み自動車のリサイクルを行う「トヨタ・サーキュラ・ファクトリー(TCF)」を開設し、今秋にも操業すると発表した。当初年間1万台の車両リサイクルを行う。将来的には、欧州はじめ世界規模でトヨタのリサイクル事業をリードする拠点としたい考えだ。トヨタがグループ内で自動車リサイクル事業を行うのは初めてという。
英国バーンアストン工場で当初年間1万台を処理
欧州トヨタは、車両リサイクルと部品の再利用などに向けて専門工場となるトヨタ循環工場(Toyota Circular Factory)を設立する。TMEの総合的なリサイクル活動として与えた名称とし、「使用済み車両の処理に対するアプローチを、再使用可能な部品、再製造可能な商品、リサイクル可能な素材という3つの主要分野を中心に構築する」と説明している。
新車生産にも再生部品を利用
「カローラ」を生産するトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・UK(TMUK)のバーンアストン工場にこのTCFを設置し、今年第3四半期に活動を開始する予定だ。当初、年間1万台の車両をリサイクルし、分解回収する12万点の部品を再生する。また高純度プラスチック300トン、スチール8,200トンなどを回収したい考えだ。
欧州全域に取り組み拡大も視野に
トヨタでは、TCFでの取り組みをヨーロッパ全域に展開していく方針だ。TCFで再生したリユース部品は小売り市場向けに再販するほか、バッテリーやホイールなどの部品は今後、再生や再利用、リサイクルの可能性について検証していく意向だ。さらに、トヨタは銅、アルミニウム、スチール、プラスチックなどの原材料をリサイクルし、新車生産で可能な限りバージン素材として利活用していく計画だ。
欧州トヨタのレオン・ヴァン・デル・メルヴェ循環型経済担当副社長は「この取り組みにより、トヨタは車両および部品の製造に伴う将来的な環境への影響を大幅に削減することを目指す。この取り組みは、同社のグローバルおよび欧州における持続可能性の目標に沿うだけでなく、責任あるリサイクルと材料の再利用に向けた新たな業界基準を設定するものだ」と話している。TMEでは、2040年までに完全なカーボンニュートラルを実現し、2030年までに所有するすべての施設でカーボンニュートラルを達成することを目指しており、2035年までに欧州における製品ラインナップ全体で100%のCO2削減を計画している。(2025年3月25日)