
米トランプ政権が4月から追加の自動車関税を課すことを正式に表明したことを受け、欧州の自動車業界団体は相次いで憂慮する声明を発表し、その決定に反発している。欧州自動車工業会(ACEA)は、「(世界の)自動車メーカーだけでなく、米国の国内製造業にも悪影響を及ぼす」と指摘した。欧州自動車部品工業会(CLEPA)は、会員企業への調査をもとに「関税コストをOEM顧客に転嫁できると回答したサプライヤーはわずか19%にとどまる」と指摘し、欧州の自動車部品サプライヤーに大きな影響を与える、と懸念を示した。
欧州自工会、トランプ政権に再考求める
ACEAのシグリッド・デ・ブリース事務局長は「欧州の自動車メーカーは数十年にわたり米国に投資し、雇用を創出し、地域社会の経済成長を促進し、米国政府に多額の税収をもたらしてきた」と指摘し、「我々はトランプ大統領に対し、関税について考慮するよう強く求める」とその撤回を求め対話したい意向を示した。ACEAによると、欧州メーカーは米国で生産した車両の50~60%を輸出しており、「米国の貿易収支に多大な貢献をしている」と強調。同時に、関税や米国の消費者に負担を強いるとした。
部工会調査、関税コストの転嫁できるサプライヤーは19%
一方、CLEPAはトランプ関税が欧州と北米でEUの自動車サプライヤーに大きな影響を与える、との懸念を表明。中国からの部品輸入圧力で欧州部品メーカーの収益力が大きく低下しているとしたうえで、「関税コストをOEM顧客に転嫁できると回答したサプライヤーはわずか19%にとどまり、54%はOEMとの契約交渉が必要になると回答している」と指摘した。CLEPA では欧州サプライヤーの42%が2025年に利益を上げられないと考えているとし、中国メーカーとの競争に加えて米追加関税のダブルでその競争力が問われている、と不安をのぞかせている。(2025年3月27日)