
ステランティスは24日、ファクトリアル・エナジーと共同開発している全固体電池の商用生産に乗り出す。エネルギー密度で375Wh/kgの自動車用固体電池セルの検証に成功した。2026年にも、車両に搭載し次世代バッテリーとして実用化を本格的に加速させる。
2026年に車両搭載テストを実施へ
ステランティスとファクトリアル・エナジーは2021年11月に、7,500万ドルを投じる資本提携を結び電気自動車用の全固体電池の共同開発に乗り出した。ファクトリアル社の電解質システム技術「FEST」を用い、高電圧・大容量に対応できる電極と独自の固体電解質を組み合わせる技術だ。今回、開発している電池が15%から90%までの急速充電を18分で実現したほか、-30°Cから45°Cの温度範囲で動作可能なこと、4C放電時の高出力性能を実証したという。
ステランティスのチーフエンジニアリング&テクノロジーオフィサーであるネッド・キュリック氏は「当社を固体電池革命の先頭にたったが、引き続き協力し、より先進的なソリューションを提供し顧客のコスト削減に貢献する軽量で高効率なバッテリーを実現していきたい」と話す。(2025年4月24日)