現代自動車とチェコの自動車メーカー、シュコダグループは20日、水素を使った燃料電池車技術分野で協業することで合意し覚書を締結した、と発表した。現代自の燃料電池技術をシュコダに供与し、シュコダの燃料電池車開発を後押しする。
プラハでの「ビジネスサミット」で調印式
同日、プラハで開催中の「韓国・チェコ共和国ビジネスサミット」で調印式を行った。現代自の商用車・水素事業担当のケン・ラミレス執行副社長とシュコダグループのペトル・ノヴォトニーCEOが出席した。覚書には、水素燃料電池システムおよび技術の導入に関する調査をはじめモビリティ分野以外でも水素エコシステムおよびバリューチェーンの可能性を模索することを盛り込んだ。
現代自のラミレス上級副社長「シュコダグループとの提携は、水素の普及を加速することを目的としており、チェコ共和国を含む世界市場における水素技術とカーボンニュートラルの発展に貢献する」と述べた。シュコダグループのペトル・ノヴォトニーCEOは「水素は、エネルギー効率の高いソリューションであるとともに、より持続可能な未来に向けたモビリティの変革において重要な役割を果たす。現代自動車との提携で、国境を越えてこれらの技術がより大きな影響力を発揮できるより広範な市場の開拓をめざしたい」と話した。
東欧での現代自の存在感づくりにも
現代自グループは、水素バリューチェーン事業ブランド「HTWO」で水素エネルギー活用の事業構築を急いでいる。今回、シュコダと組んだのは現代自がチェコで2008年から現地生産を始めるなど、チェコでの事業連携を強めることで東欧地区などでの現代自の水素事業を加速させる狙いだ。(2024年9月20日)