• 2025-04-23

キャデラック、ル・マン24時間耐久レースに4台エントリー

ゼネラル・モーターズ(GM)は3日、今年のル・マン24時間耐久レースにキャデラックで復帰する、と発表した。キャデラックレーシングが4台出場し、ハイパーカークラスの総合優勝を狙う。キャデラックのル・マン参戦は1950年が最初で、2023年から21年ぶりに再び挑戦している。

GMは、6月に開催されるル・マン24時間レースに、主催者の「Automobile Club de l’Quest(ACO)」から招待状が届いた、と明らかにした。参戦するのは「キャデラック V-Series.R」4台で、ミシガン州ポンティアックに拠点を置くGMのパフォーマンス&レーシング推進チームが開発した専用設計のキャデラック製 5.5L DOHC V型8気筒エンジンを搭載する。 デザインはキャデラックの象徴的なブランドカラーを用いるなど、2022年6月に発表されたプロジェクト GTP ハイパーカーからインスピレーションを得たとしている。

12号車と38号車の「キャデラック・ヘルツ・チームJOTA Vシリーズ.R」は、WECのフルシーズン参戦で自動的に招待され、ワークスチームとしてWECハイパーカー・コンペティションに初参戦する。ジェンソン・バトン、アール・バンバー、セバスチャン・ボーデ、アレックス・リン、ノーマン・ナトー、ウィル・スティーブンスがドライバーを務める。IMSAウェザーテックスポーツカー選手権のグランドツーリングプロトタイプ(GTP)クラスにフル参戦するNo.101「キャデラック・ウェイン・テイラー・レーシングV-Series.R」は、ル・マン初参戦となる。リッキー・テイラーがプライマリドライバーとして登録、その他は後日発表予定だ。 311番の「Whelen Cadillac V-Series.R」はIMSA GTPエントリーで3年連続の出場となる。 ジャック・エイトケンが主ドライバー。

キャデラックのグローバル担当ジョン・ロス副社長は「キャデラックレーシングが4台のマシンを走らせ、ハイパーカークラスの総合優勝を狙ってル・マン24時間レースに復帰することを大変嬉しく思う」と話す。

ル・マン耐久レースは今年、6月14日と15日に開催され、1950年のサルテサーキットにキャデラックが初参戦してから75周年の節目になるという。最初のキャデラックは、1950年にブリッグス・カニンガムとマイルス・コリアー、サム・コリアーの兄弟ドライバーで、キャデラック製5.4リッターOHV V型8気筒エンジンを搭載した2台のシリーズ61クーペで臨んだ。コリアー兄弟が運転した「プチ・パトード」の3号車は10位、2号車の「ル・モンストル」を運転したカニンガムはフィル・ウォルターズとペアを組み11位でゴールした。 また同年、シドニー・アラーとトム・コール・ジュニアはキャデラック製エンジンを搭載したアラーJ2で総合3位に入賞した。

キャデラックは2000年、2001年、2002年に4.0リッターターボチャージャー付きV8エンジン搭載のノーススターLMPでル・マン24時間レースに復帰し、21年ぶりの2023年から再び挑戦している。(2025年3月3日)