
ボルボ・カーズは19日、AI(人工知能)と仮想世界を活用した運転支援システム(ADAS)を公開した。NVIDIAがカリフォルニアで開催しているGTCカンファレンスに合わせて発表した。ボルボでは、車両に搭載したセンサーで収集した情報を使ったソフトウェア開発を、AIを活用することで従来の数カ月から数日に短縮できるとしている。
NVIDIAとの連携で開発スピードを短縮
ボルボ・カーズはAIとソフトウェア企業「ゼンセアクト社」を設立し、同社と協力して開発を推し進めている。緊急ブレーキや急ハンドル、手動介入など車両に搭載した高度なセンサーで事故データを収集し合成。これをガウス・スプラッティングと呼ばれる高度な計算技術で、現実世界のビジュアルから膨大な数の現実的で忠実度の高い3Dシーンや対象物を生成するという。
ボルボ、NVIDIAのGTCカンファレンスに参加
その仮想環境は、例えば道路利用者の追加や削除、道路上の交通や障害物の挙動の変更なども自由に行え、生成することができる。これにより、あらゆるタイプの交通状況に安全ソフトウェアを試すことが可能になった、という。同社では、 複雑で稀に発生する危険な「エッジケース」でも対応できるソフトウェアを、従来数カ月から数日で開発できるとしている。
ボルボ・カーズのグローバルソフトウェアエンジニアリング部門の責任者であるアルウィン・バッケネス氏は「当社では、ソフトウェア開発に、これまで起こったことのない瞬間に関する何百万ものデータポイントを使用している」とし、「ガウス・スプラッティングのおかげで、稀なコーナーケースの1つを選択し、それを数千もの新しいシナリオのバリエーションに展開して、それらに対してモデルを訓練し、検証することができる」と説明する。
今回、NVIDIAとの連携で「NVIDIA アクセラレーテッド・コンピューティング」を基盤とする新世代の電気自動車(BEV)を用いて、車両の内外での出来事を正確に把握できたという。17日からカリフォルニア・サンノゼで開催しているNVIDIAのGTC AIカンファレンスでこの取り組みを公開した。(2025年3月19日)