中国のEVメーカー、小鵬汽車(XPENG)は1日、7人乗りMPV「X9」を発表し、中国での販売を始めた。SiC(炭化ケイ素)半導体を用いた800Vの高電圧バッテリーセルを搭載し、100kmあたり16.2kWhというエネルギー消費率で最大走行距離702kmの航続距離と、10分間で最大300㎞の航続距離を走行できる。価格は35万9,800~41万9,800人民元(717万円~837万円)。
新型車は小鵬汽車の次世代アーキテクチャ「SEPEV」を採用した大型7人乗りMPVで、同社のフラッグシップとなる。クラストップという7.7m²の車内フロアスペースを生かし、7人乗車時でも大量の積載物を収納できるほか、3列目シートを電動で折り畳めば最大2,000m²のトラックルームを確保、トランクルームを2,554Lに拡大し、20インチのスーツケースを29個収納できる。世界初のラップアラウンド一体型セントラルエアコンを導入した。
また、最新の先進安全装備を導入したほか、次世代スマート車載オペレーティングシステム「XOS Tianji」を搭載した。これにより、完全な自立走行に最も近い自動制御を実現。さらに、車載機能のスマート化を図り、単一画面でのマルチタスクやカスタマイズ可能なXDock、リアルタイムのSR(周辺現実)表示、全方位の安全警告、AIを搭載したスマート音声アシスタントなどを装備した。
同社の何暁鵬会長兼CEOは「XPENG X9の発売で、XPENGはスマートEVのポートフォリオを充実させ、主要市場のニーズに応え自律走行の普及を促す。私たちの目標は、こうしたスマートEV技術におけるリーダーシップを通じて成長機会をつかみ、圧倒的な市場シェアを確保することだ」と述べた。