上海蔚来汽車(NIO)は29日、中国子会社のNIOホールディング(NIO中国)に中国最大のプライベート・エクイティ・ファームのCSキャピタルなどが33億人民元(約669億円)を出資することで合意した、と発表した。合わせてNIOも100億人民元(2,027億円)を追加出資する。同社業績は赤字から抜け出せないでおり株価も低迷している。外部からの出資を引き受けることで、財務体質を強化し事業展開を加速し収益改善を急ぐ狙い。
NIO本体も2,000億円以上を出資、合わせて2,700億円増資
NIO中国は新株を発行し、CSキャピタルのほか合肥建恒新能源汽車投資基金パートナーシップ、安徽省政府系新興産業投資株式会社が33億人民元を投じる。NIO本体も100億人民元の新株を引き受ける。これにより、NIOはNIO中国の88.3%を、CSキャピタルなどは他の既存株主と合わせて残りの11.7%を保有することになる。実際の払い込みは、規制当局の承認を得た後、2回に分けて実施する。今年11月末までに、それぞれ70%を、残りの30%は12月末までに行う予定だ。合わせて、NIOは来年12月31日までに、今回の投資取引と同じ価格・条件でNIO中国への追加出資する権利を持つとしている。
政府系投資ファンドも
同社は、今回の投資で「戦略的投資家が電気自動車産業の高品質な発展を強力に支援していることを示すだけでなく、NIOの独自価値と業界リーダーシップに対する彼らの強い認識を裏付けるもの」とし、財務体質の強化でマルチブランド戦略を推進するなど、成長をめざすことができるという。(2024年9月29日)