BYDの2024年業績は、新記録づくしだった。24日発表した同社決算は、売り上げを示す営業収入が前期比29%増の7,771億245万人民元（16兆7,543億円）となり、米ドルベースで1,000億ドルの大台に乗せた。世界の主要メーカーが足踏みする中、地元・中国市場をけん引する電気自動車（BEV）需要を追い風に大きく伸ばした。中国メーカーとして上海汽車を抜きトップに立った。

自動車分野は13兆3,100億円に

営業収入のうち自動車とその関連製品の売上高は約6,173億8,200万人民元で前期に比べ27. 7%増え、携帯電話用部品と組立サービスなどの売上高は約1,596億9千万人民元で、前期比34.6%増だった。それぞれ、グループに占める売り上げ構成は79.45%（前期80.27%）、20.54%（同19.68%）だった。

営業利益率は6.5%にとどまる

営業総利益は同35.0%増の1,510億5,583万人民元（3兆2,567億円）で、営業利益は同32.5%増の504億8,604万人民元（1兆884億円）となり、営業利益率は6.5%と前期の6.3%の微増にとどまった。研究開発費は同35.7%増の約542億人民元を投じ、同社によると累計の研究開発投資額は1,800億人民元を超えているという。

世界6位の販売台数で、業績も世界水準に

同社は2024年の新車販売で、上海汽車（401万台）を抜き427万2千台（前期比42.3%増）で中国メーカートップに躍り出た。これは日本のホンダや日産自動車を上回るとともに、414万台だった現代自動車も追い抜いた。これはトヨタ、VW、GM、ステランティス、フォードについで世界6位の水準で、BEVに限って言えばテスラに迫る世界2位となる。（2025年3月26日）