アウディは12日、ミュンヘンのオーバーゼンドリング地区に同社5カ所めとなる「充電ハブ」をオープンした。プロバイダーの&Chargeと協力し、アウディ車以外のEVユーザーへも開放したほか、充電ステーションの利用評価を行うプログラムも導入し、EV利用環境の改善を急ぐ。
&Chargeと協力し、ステーション評価制度も導入
ミュンヘンの充電ハブは、ニュルンベルクとチューリッヒ、ベルリン、ザルツブルグに続く同社5カ所めの充電ステーション。ミュンヘン南部のオーバーゼンドリング地区の住宅街にあり、近隣にはショッピング施設やレストラン・カフェ、スポーツ・レジャー施設もある地域だ。事前予約が可能な4つの急速充電ポイントを備え、最大320キロワット(kW)の充電が可能という。プロジェクト・マネージャーのバスティアン・ゲレッツハウザー氏は「パワーキューブによって一定の充電電力を確保している。このパワーキューブは、廃車になった研究車両の使用済みリチウムイオンバッテリーで構成している」と述べた。同ステーションでは、充電ハブのバッファー・ストレージ・ユニットを設け、1.05メガワット時のエネルギー容量を確保。理論的には、充電電力が徐々に減少し始める前に60台の車両を中断することなく充電することができるという。
同ステーションはアウディ車以外の利用も可能とし、同時にアウディ車ユーザーを対象にした割引プログラムを導入した。充電料金はアウディ車で1kWhあたり0.35ユーロ(55.2円)から。また、アドホックの充電オプションを利用する場合はクレジットカードかApple Pay、Google Payで、1kWhあたり0.50ユーロ(78.8円)となる。
また、アウディはプロバイダーの&Chargeと組んで、充電体験を改善するために顧客からのフィードバックを収集するプログラムを始める。アウディのすべての充電ハブが対象で、充電ステーションの使い勝手や清潔さ、全体的な印象あどの評価をアウディ側にフィードバックするもので、その利用度合いに応じて充電料金の割引などを行う。