• 2024-12-23

ステランティス、商用車事業強化で新戦略発表

ステランティスは18日、商用車事業の強化をめざす戦略計画「Pro One(プロ・ワン)」の概要を発表した。ステランティス傘下のシトロエン、フィアット、オペル、プジョー、ラム、ボクスホールの6ブランドの商用車ビジネスを対象に、BEV販売比率の引き上げや水素エネルギーの活用、次世代コネクテッドサービスの提供を推し進める。

ステランティスの「プロ・ワン」戦略は、グローバル市場での同社の商用車戦略の核と位置づけている。商用車販売が年間160万台規模で、同社の収益の3分の1を占めており、その強化が不可欠と判断した。2030年をメドにした中期計画「Dare Forward 2030」に沿って、2030年までに商用車事業の収益を2021年比で倍増するとともに、コネクテッドサービスの収益を50億ユーロ(7900億円)とするなど積極的な事業拡大をめざす推進役としたい考えだ。

このため、6つのブランドにある5台のバン、10台のピックアップトラック、1台のマイクロモビリティといった品揃えを最大限生かす。今月23日には各ブランドのバンを一新。年内にも「新型ラム・プロマスターEV」を発表する。北米では、 2024年モデルの「ラム・プロマスターEV」や「2025年型ラム 1500 REV」をはじめ今後2年間で4台のBEVピックアップトラックを発売する。また、年末までに新型バンとピックアップトラック全車にコネクテッドサービスを導入、商用顧客に対する予防保守やタスク管理、えこどらいぶ・コーチングなどの新たなサービスを提供する。さらに、より長距離走行が可能な第2世代BEVともいえる、独自の水素燃料電池ソリューション開発にも取り組む。

ステランティスのジャン・フィリップ・インパラート商用車事業部長は、「6ブランド、1つの力というコンセプトのもと商用車におけるリーダーシップを活用するためPro Oneを立ち上げる」と述べ、「私たちはお客さまのニーズに専用のソリューションでお応えする」と話した。