ステランティスは23日、シトロエンやボクスホールなど5ブランドで商用車を一斉にモデルチェンジし発表した。商用車戦略「プロ・ワン」の一環で、商用車分野でも電動化を大きく推し進める。一部で水素エネルギーを採用するモデルもラインナップ、同社が掲げるゼロ・エミッションへの取り組みを加速させる。コネクテッドサービスも全車標準化し、2026年からはインターネットを介しソフトウェアを更新するOTAも始める計画だ。
電動化を進展。一部で水素エネルギー活用も
「シトロエン」と「フィアット・プロフェッショナル」、「オペル」、「プジョー」、「ボクスホール」の各ブランドが新たな商用車を計12車種発表した。各ブランドのアイデンティティに沿ってフロントマスクなど内外装を一新したほか、小型・中型・大型のクラスごとにパワートレーンを見直した。フィアットが商用車分野で初めてBEVを導入するほか、プジョーは3クラスともBEV化し中型バンには水素仕様車を導入した。
また、デジタル化も大きく進めた。先進安全技術のほか全車に10インチのタッチスクリーンモニターを設置し最新の情報技術を盛り込んだ。コネクテッドサービスも積極的に取り入れ、商用車ならではの市場ニーズにも応える装備を導入した。ステランティスの商用車事業を担当するグザビエ・プジョー上級副社長は「この第2世代のゼロ・エミッション・バンは、BEVの自律性の向上、燃料電池の追加提供、18種類のADAS、完全なコネクティビティ、”電動パワー・テイクオフ “などのイノベーションを提供するもので、すべてのバン・セグメントにおける当社のリーダーシップをさらに強化する」と話した。
世界初披露の新モデルは12車種で、すべてのセグメント(コンパクト、ミッドサイズ、ラージ)にわたる。シトロエンは「Berlingo(ベルランゴ)」と「Jumpy(ジャンピー)」、「Jumper(ジャンパー)」、フィアットは「Doblò(ドブロ)」、「Scudo(スクート)」、「Ducato(ドゥカート)」、オペル/ボクスホールは「Combo(コンボ)」、「Vivaro(ビバロ)」、「Movano(モバノ)」、プジョーは「Partner(パートナー)」、「Expert(エキスパート)」、「Boxer(ボクサー)」。また2023年末までに「新型Ram ProMaster(ラム・プロマスター) EV」を発売する。