北米トヨタ(TMNA)は16日、とッドウッド・マテリアルズとトヨタ電動車のバッテリーを対象にしたリサイクル協定を拡大する、と発表した。トヨタBEVのバッテリー回収とリサイクル協力に加えて、トヨタはレッドウッドからバッテリーリサイクルで収集した正極活物質(CAM)と負極銅箔を、トヨタが自動車用バッテリーの生産に利用することで合意した。
両社は自動車用使用済みバッテリーを回収し、そのリサイクル部材を新たなバッテリー生産に生かすサイクルチェーンで協力を強化する。レッドウッドの正極活物質をトヨタ・バッテリー・マニュファクチャリング・ノースカロライナ(TBMNC)で新しいバッテリーの素材として供給する。トヨタは140億ドル(2兆1170億円)近くを投じ2025年にも、TBMNCに自動車用バッテリーの製造施設を稼動させる予定で、米国内でのサプライチェーン体制を整えることになる。
TBMNCのショーン・サッグス社長は「レッドウッド・マテリアルズと協力することで、物流を最適化し、精製を拡大し回収された貴重な金属を将来の自動車に再導入できるよう、循環型サプライチェーンを構築していく」と話し、レッドウッド・マテリアルズのカル・ランクトンCCOは「トヨタはBEVの責任ある使用済み管理に取り組んでいるだけでなく、持続可能な国産バッテリー部品を使用することで次世代のEV製造も計画している」と評価した。
トヨタの自動車用バッテリーは、20年以上前に発売された「プリウス」など電動車がライフサイクルを終えるにつれ今後数年間で大幅に増加すると予想されている。