メルセデス・ベンツグループが25日発表した2024年第3四半期(Q3、7~9月)業績は、新車販売の落ち込みが響き減収減益となった。EBIT(利払い税引前利益)は前年同期に比べ48%減と大幅なマイナスとなり、本業の儲けを示すEBITマージンは7.3%と1ケタ台に落ち込んだ。
EBITマージン前年同期の13.1%から7.3%に大幅低下
営業収入は前年同期比6.7%減の345億2,800万ユーロ(5兆5,255億円)で、EBITは同48%減の25億1,700万ユーロ(4,028億円)だった。部門別では、乗用車の「カーズ」の営業収入は同5.6%減の256億200万ユーロ(4兆970億円)で、商用車の「バンズ」は同5・7%減の46億5,700万ユーロ(7,452億円)にそれぞれとどまった。金融サービスの「モビリティ」も同4.7%減の60億700万ユーロ(9,613億円)と新車販売に比例して減収だった。EBITもカーズで同63.8%減の11億9,800万ユーロと大幅なマイナスを強いられた。
PHEVは9.9%増、BEVは31%減と好対照に
地域別営業収入は、欧州が同8.2%減の140億4,300万ユーロにとどまり、なかでも地元・ドイツは46億8,600万ユーロと同24.7%の大幅減を強いられた。中国は50億9千万ユーロで同16.6%減、唯一米国が81億5,400万ユーロ(同0.1%増)と維持した。
期中の新車販売台数は乗用車が50万3,573台で、前年同期比1.4%減で、商用車は同31.1%減の9万1,063台だった。中国でのプレミアム市場の苦戦がそのまま響いた。電気自動車(BEV)は同31%減の4万2,544台となった。その半面、PHEV(プラグインハイブリッド車)は4万4,688台となり、同9.9%増の伸びを示した。(2024年10月25日)