メルセデス・ベンツ・グループが10日発表した2024年の新車販売台数は、前年比4.1%減の238万9千台となり乗用車、商用車ともに前年実績を下回った。北米での販売が好調だった半面、中国での高級車販売の落ち込みや、おひざ元の欧州でもエントリーモデルの販売が振るわなかった。電気自動車（BEV）販売は同22%減の20万4,600台にとどまった。

EV販売は22%減の20万4,600台に

　乗用車（メルセデス・ベンツ・カーズ）販売は前年比2.9％減の198万3,400台で、マイバッハやAMG、G/Sクラスのトップエンドが同14.2%減の28万1,500台にとどまった。C/Eクラスなど中核のコアモデルが同6.4%増の116万7,100台と伸ばしたものの、エントリーモデルとともにトップエンドの落ち込みをカバーし切れなかった。

地域別では、欧州が同2.7%減の64万1,800台でうちドイツは同8.9%減の21万3,500台だった。中国は同7.3%減の68万3,600台を落ち込んだ半面、米国は同9％増の32万4,500台と伸ばした。

商用車も9.4%減の40万5,600台

商用車（メルセデス・ベンツ・バン）販売は同9.4%減の40万5,600台と減った。米国での「メトリス（ヴィトー）」の販売終了や、第1四半期は欧州で、第2四半期は中国での中型バンのモデルチェンジが影響した。電気自動車は同14.1%減の1万9,500台に落ち込んだ。車種別では、貨物車が同9.6%減の34万3,700台で、乗用ユースバンが同8.2%減の6万1,900台だった。

地域別では欧州が同2.8%減の27万1,500台で、中国は同20.4%減の2万6,600台、北米が同30.1%減の5万9,900台だった。

メルセデス・ベンツ・グループのオラ・ケレ二ウス取締役会会長は「2024年、メルセデス・ベンツは再び、ブランドの力と幅広い製品ラインナップの奥深さを示した。私たちは、今年発売された新型CLAを皮切りに当社史上最大の製品攻勢で製品ラインナップを強化し続けていく」と述べた。（2025年1月10日）