
ゼネラル・モーターズ(GM)が22日発表した、2025年第2四半期(4~6月)決算は、新車販売増をみせながらもトランプ関税によるコスト増が響き、純利益が前年同期比34.2%減の18億9,400万ドル(2,877億円)の大幅減益を強いられた。これにより、1~6月上半期の純利益も同18.5%減の47億4,700万ドル(6,826億円)にとどまった。GMは同日、20億ドル(2,924億円)の無担保社債発行も発表し、財務基盤の強化に取り組む姿勢も示した。
トランプ関税の影響で11億ドルコスト増
営業収入は471億2,200万ドル(6兆7,761億円)で前年同期比1.8%減だった。このうち自動車売り上げは428億6,900万ドル(6兆1,645億円)で同2.7%減だったが、金融収入は同8.8%増の42億5,300万ドル(6,115億円)と金利上昇を反映し堅調に伸びた。トランプ関税の影響としたのが11億ドル(1,582億円)におよび、販管費が6億ドル(862億円)増えたのが響き、EBIT(利払い前・税引前利益)は同31.6%減の30億3,700万ドル(4,367億円)となり、純利益は前年同期の28億7,700万ドルから18億9,400万ドルに9億8,300万ドル(1,413億円)、率にして34%減った。
主力のトラック販売が好調、北米でのEV販売が倍増
期中の新車販売台数は前年同期比7.5%増の153万9千台で、うち北米が87万8千台(同6.2%増)、中国が44万8千台(同20.1%増)と伸びた。車種別では、主力のトラックが同17.0%増の40万1千台となり、クロスオーバー車も同16.2%増の33万台に増えた。北米での電気自動車は前年同期に比べ2.1倍となる46万3千台と積極的な商品展開でけん引訳を果たした。また、ディーラー在庫は同10%減の52万6千台だった。(2025年7月23日)