• 2025-09-06

BMW、新型EV「iX3」を世界初公開

BMWは5日、ミュンヘンでの国際モーターショー「IAAモビリティ2025」で、新世代モデル群「ノイエ・クラッセ(NEUE KLASSE)」の第1号車となる電動SUV「iX3」を世界初公開した。航続距離800キロメートル超と高出力の急速充電性能を備え、同社が掲げる電動化と持続可能性戦略の象徴と位置づける。

取締役会議長のオリバー・ジプセ氏は発表会で「航続距離への不安は過去のものになる」と述べ、10分間の充電で約370キロ走行可能と強調した。新型車は空力性能を高めた新デザインを採用。内装ではフロントガラス全面を使った情報投影システム「BMWパノラミックビジョン」を搭載し、運転体験を再定義するとしている。ソフトウエア面では新OS「オペレーティング・システムX」を導入し、照明やサウンド、走行特性を個別にカスタマイズできるという。

動力系統では4基の中央コンピューターを組み込み、従来比20倍の処理能力を実現。自動運転支援「BMWシンビオティックドライブ」も搭載した。車体素材の約3分の1に再生材を使用し、生産から走行までのライフサイクル全体でCO2削減に取り組む。

生産は年内にハンガリー・デブレツェン工場で開始する。BMWは2026年以降、すべての新型モデルをノイエ・クラッセに刷新し、2027年までに40車種の新型・改良モデルを投入する計画だ。来年には新型「i3」を発売し、主力3シリーズの電動化を進める。(2025年9月6日)