• 2025-10-23

テスラ、7~9月期は増収も利益半減 EV価格競争が圧迫

テスラのロボット「オプティマス」。2026年から市販予定

テスラが22日発表した2025年第3四半期(7~9月期、Q3)決算は、営業収入が前年同期比11.6%増の280億9,500万ドル(4兆1,580億円)と大幅に伸び、四半期として過去最高を記録した。9月末で終了した米政府の税控除によるEV購入支援の駆け込み購入が追い風になった。一方で営業利益は4割減の16億2,400万ドル(2,387億円)にとどまり、利益率は前年の10.8%から5.8%へ低下した。

主力の自動車部門は売上高が5.9%増の212億500万ドル(3兆1,383億円)。新車販売台数は49万7,099台と前年同期比7.4%増で、これも過去最高を更新した。うち「モデル3」と「モデルY」が48万1,166台を占めた。

ただし、米政府によるEV購入税控除が9月末で終了し、年末にかけて需要の鈍化が懸念される。テスラは10月に「モデル3」「モデルY」に低価格仕様を追加し、販売の下支えを図る。EV市場の価格競争が激化する中、収益構造の改善が課題となる。(2025年10月23日)