• 2025-10-24

ルノー、第3四半期売上6.8%増 電動化が牽引、通期見通しを維持

仏ルノーグループが23日発表した2025年第3四半期(7~9月、Q3)決算は、売上高が前年同期比6.8%増の114億ユーロ(約1兆9,000億円)となった。電動車販売の拡大が寄与し、為替影響を除くと8.5%の増収。自動車部門の売上は5.0%増の98億ユーロだった。

同期間の世界販売台数は52万9,486台と前年同期比9.8%増加。欧州は7.5%増、国際市場は14.9%増と伸び、1~9月累計では約170万台(3.8%増)を販売した。電動化比率は44%に達し、EV販売は122%増と急拡大した。

ブランド別では、主力のルノーが6.6%増、ダチアが16.2%増、スポーツブランドのアルピーヌは販売を2倍以上に伸ばした。特に小型EV「ルノー5 E-Tech」が欧州Bセグメントで首位を獲得し、ダチアの「サンデロ」は欧州全体で最も売れた車種となった。金融子会社モビライズ・フィナンシャル・サービスの収入は18.4%増の15億9,000万ユーロ。高金利と融資残高の拡大が収益を押し上げた。

ダンカン・ミント最高財務責任者(CFO)は「電動化とコスト改革を両立し、価値重視の販売戦略を継続する」と述べ、通期の営業利益率6.5%前後、フリーキャッシュフロー10~15億ユーロとの見通しを据え置いた。

ルノーは年内にSUV「ボレアル」や小型EV「クウィッドE-Tech」など新型車を投入し、2026年初には次期「クリオ6」の発売を予定している。(2025年10月23日)