
ボルボ・カーは23日、2025年7~9月期(第3四半期)の決算を発表した。売上高は前年同期比6.8 %減の864億3,900万スウェーデンクローナ(SEK、1兆3,579億円)と減収となったが、営業利益は11.1%増の64億3,300万SEK(1,010億円)と2ケタ桁の増益を確保した。前期に営業赤字へ転落したが、コスト管理の徹底と製品構成の改善により、利益率は2024年第2四半期以来の高水準を回復した。
2024年第2四半期以来の利益率
地域別売上高では、主力の欧州が2.3%減の463億200万SEK、米国が22%減の138億1,200万SEK、中国が3.5%減の125億7,800万SEKと、主要3市場すべてで前年実績を下回った。世界販売台数は7.1%減の16万500台にとどまり、需要減退が続いている。
米国での販売減響く
電動化戦略の柱である電気自動車(BEV)の販売は3万4,900台と前年同期比18.5%減。地域別では欧州が10%減、中国が0.3%減、米国が8.8%減となった。電池コスト高や販売価格の調整が進む中、競争環境の厳しさが際立った。
同社は、販売環境の逆風下でも短期で事業を立て直した格好だ。効率的な生産体制の整備や高収益モデルへのシフトが奏功した。年末以降は新型電気SUV「EX30」を軸に、再成長と収益性の維持を図る方針としている。(2025年10月23日)