
メルセデス・ベンツ傘下の高性能ブランド、メルセデスAMGは8日、VWでチーフ・ストラテジストを務めていたステファン・ヴェックバッハ氏が2026年7月1日付で同社CEOに就任する、と発表した。同氏はメルセデス・ベンツの最上位セグメントを統括する「トップエンド・ビークル(TEV)グループ」の責任者にも就く。
ヴェックバッハ氏はポルシェで商品戦略や各モデルライン、コンセプトカー開発などを歴任。2023年からはフォルクスワーゲンでチーフ・ストラテジストとしてグループ戦略、プロダクト戦略、総局を統括してきた。現CEOのミヒャエル・シーベ氏は12月1日付でメルセデス・ベンツの生産・品質・サプライチェーン担当取締役に昇任しており、新CEO就任まではAMGの運営を暫定的に続ける。
ヨルク・ブルツァー メルセデス・ベンツ取締役(開発・調達担当、CTO)は、「ヴェックバッハ氏は製品知識と戦略性を兼ね備え、パフォーマンスおよびラグジュアリー分野で幅広い経験を持つ。複雑な車両開発を前進させる能力は折り紙付きで、AMG、メルセデス・マイバッハ、Gクラスの各プロダクト部門をリードするのに理想的だ」と評価した。
高性能・高級セグメントを軸にブランド価値を高めるメルセデスにとって、今回の人事はトップエンド戦略の刷新と開発力強化を象徴する一手となる。(2025年12月8日)