
現代自動車グループは、来年1月に米ラスベガスで開催される世界最大級のテクノロジー見本市「CES 2026」で、グループ横断のAIロボティクス戦略を紹介する、と21日発表した。テーマは「Partnering Human Progress(人間の進歩と協働)」。人とロボットの協働を軸に、製造革新と事業化の加速を打ち出すという。
発表は1月5日午後1時(米太平洋時間)に、マンダレイ・ベイ・コンベンションセンターで開催するメディアデーで行う。その内容を公式YouTubeチャンネルで配信する。目玉は、傘下の「Boston Dynamics」が開発した次世代二足歩行ロボット「Atlas(アトラス)」の一般公開。研究段階にあった新型機を初めてステージに投入し、安全性と適応性を備えた協働ロボットとしての実用化を示す。現場導入と量産を見据えた象徴的な披露となる。

同社は、部品、物流、ソフトウエアまでを包含する「グループ・バリューネットワーク」を活用し、AIロボティクスの開発から学習、訓練、運用までを一体管理する構想も示す。基盤となるのが、データとソフトで生産を制御するソフトウエア定義工場(SDF)だ。生産の柔軟性と俊敏性を高め、製造プロセス全体の高度化を狙う。
1月6~9日には会場展示を実施し、職場や日常生活での活用シナリオを紹介するほか、「Atlas」「Spot」「MobED」のデモを定期的に行う。自動車メーカーの枠を超え、ロボティクスを次の成長軸に据える現代自動車グループの戦略が、CESで具体像を示す。(2025年12月23日)