• 2026-01-24

ボルボ、新型EV「EX60」発表 航続810kmで中型SUV市場に攻勢

ボルボ・カーズは21日、新型の電動ミッドサイズSUV「EX60」を発表した。世界最大規模の電動SUV市場を主戦場に、航続距離、急速充電性能、価格のバランスで競争力を高め、電動化戦略を一段と加速する。

EX60は5人乗りのファミリー向けモデルで、最大の特徴は航続距離だ。四輪駆動仕様で最大810キロメートル(WLTP基準)を走行可能とし、同社の電動車として過去最長を達成した。400kW級の急速充電器を使えば、10分で最大340キロメートル分を充電できるとしており、「航続不安」を実質的に解消する性能をアピールしている。

ハーカン・サミュエルソン最高経営責任者(CEO)は「航続距離、充電、価格の面でゲームチェンジャーとなる。電動化への障壁を取り除く新たな出発点だ」と強調した。車両は新EVアーキテクチャー「SPA3」を採用し、メガキャスティングやセル・トゥ・ボディ構造、車載中枢システム「HuginCore」によって軽量化と効率向上を図った。結果として、同社の電動車で最小級のカーボンフットプリントを実現したという。

パワートレインは3系統を用意する。航続810キロのP12(AWD)、660キロのP10(AWD)、後輪駆動で620キロのP6の各仕様を軸に、計7バリエーションで需要を取り込む。バッテリー保証は10年。スウェーデンでは家庭用充電を3年間無償提供する。車載ソフトウエアも刷新した。米グーグルの新AIアシスタント「Gemini」を初搭載し、自然な音声対話を可能にする。半導体分野ではエヌビディアやクアルコムと連携し、処理性能を高めた。音響面では28スピーカーのBowers & Wilkinsを採用し、アップルのApple Musicを車載で提供する。

安全性能は同社の中核だ。多様なセンサーと中枢制御により周囲環境を常時把握し、世界初の多適応型シートベルトなど最新の安全装備を備える。無線アップデート(OTA)にも対応し、購入後も機能改善を続ける。欧州で受注を開始し、米国は春以降に投入する。生産はスウェーデン工場で今春た土地挙げる。P6とP10は今夏から、P12はその後に納車を始める。ボルボはEX60を足掛かりに、電動化の主戦場である中型SUV市場でシェア拡大を狙う。(2026年1月21日)