
ゼネラル・モーターズ(GM)は23日、次世代のビュイックブランドの小型SUVを2028年から米国で生産する、と明らかにした。現在中国で生産しているモデルを、米カンザス州のカンザスシシティ工場に移管する。国内製造基盤の強化と雇用創出を前面に掲げると同時に、米中関係の緊張や関税リスクを背景にした生産地見直しの一環となる。
米カンザスシティ工場に生産移管
現地報道によると、GMは上海GMで生産している小型SUV「ビュイック・エンビジョン」をカンザスシティ(フェアファックス組立工場)で組み立て、米国内向けに販売する。中国での生産を国際市場向けに継続するかどうかは明らかにしていない。現行のビュイック・エンビジョンは2017年から、中国生産で米国に輸入されてきた。
GMは今回の判断について、米国内工場への投資拡大と雇用支援を目的とする広範な戦略の一部と説明する。近年、同社は米国の製造拠点に総額55億ドルを投じており、政治的には製造業の国内回帰を求める圧力が強まる中での対応となる。
カンザスシティ工場では、ガソリン車の「シボレー・エクイノックス」が27年に生産開始予定で、新型ビュイック小型SUVはこれに加わる。過去には電気自動車の「シボレー・ボルト」が限定的に生産された実績もある。
「エンビジョン」の米国販売は直近3年間で年4万台超を維持し、ビュイック全体の約4分の1を占めてきた。GMでは、主力の輸入車を国内生産に切り替えることで、供給の安定性向上と関税や地政学リスクの低減を図る狙いがある。GMの生産再編は、米自動車各社がサプライチェーンの再構築を急ぐ潮流を象徴する動きといえそうだ。(2026年1月24日)