
欧州自動車部品工業会(CLEPA)は27日、循環型経済への移行を進める自動車サプライ産業向けに、循環性を測定・検証するための新たなKPI(重要業績評価指標)ロードマップを公表した。資源効率の向上やサプライチェーンの強靱(きょうじん)化、気候目標への対応が急務となるなか、業界特性を踏まえた共通指標の整備が不可欠だと訴える。
重要鉱物など16分野で提言
自動車部品は製品ライフサイクルが長く、材料構成も多様で、グローバルな生産網や厳格な安全・規制要件が絡む。このため循環性のパフォーマンスを定量的に測定し、外部に示すことは容易ではない。CLEPAは今回の報告書で、既存の測定手法について成熟度や適用可能性、関連性を検証し、自動車バリューチェーン全体で循環型設計を強化しつつ、信頼性の高い評価を行うための道筋を示した。
報告書作成は①自動車サプライヤーに関連する主要な循環性指標の整理②バリューチェーン全体での連携と信頼を支える共通基盤の提示③循環性パフォーマンスを継続的に改善するための明確な評価パラメータ――を柱とする。作成はCLEPAの研究開発部門に属する「先端材料・循環経済専門家グループ」が担った。
CLEPAのベンジャミン・クリーガー事務局長は「循環性は自動車サプライ産業のDNAに組み込まれている。すでに多くの成果が出ているが、野心を実行に移すには一貫した測定アプローチが欠かせない」と指摘。「業界に即した明確な指標を確立することで、責任あるイノベーションを促し、進捗を可視化し、EUの循環型経済目標に実質的に貢献できる」と強調した。
EUでは循環型経済政策が加速しており、サプライヤーにも説明責任と実装力が求められる。今回のKPIロードマップは、規制対応にとどまらず、設計・調達・生産・リサイクルを貫く競争力強化の指針として、業界内外の注目を集めそうだ。(2026年1月29日)