モビ・タイムズは、世界の自動車産業ニュースの専門サイトです。世界の主要プレーヤーの動向を分かりやすく、そして日本の既存メディアでは取り上げられない専門情報をダイレクトにお届けします。
ダイムラーの当時CEOだったディーター・ツェッチェ氏が、自動車産業の「破壊的イノベーション」として2016年のパリサロンで世に示したフレーズがCASE(コネクテッド、自動化、シェアリング、電動化)でした。それからわずか数年、この言葉は瞬く間に世界に広がり、世界の自動車産業の様相を一変するキーワードになりました。大手、ベンチャーを問わず産業の垣根を超え新たに自動車ビジネスに参画するプレーヤーが増えるキッカケともなりました。こうした変化を多くの自動車産業人は「100年に一度の変革期」と称しているのも、そのためです。
この100年に一度の変革は、”モノづくり”を磨きこんで得たわが国自動車産業の競争力を変質させています。その代表となる領域が、「電動化」です。地球温暖化対策としてのCO2排出量削減取り組みにとどまらず、次代を勝ち抜くエネルギー競争の代表例として世界の主要国は自動車の電動化を促し、そのためにさまざまな施策の導入を急いでいます。同時に、自国の産業振興を図るための制度や法律も、各地で登場しています。
すでにグローバルビジネスとなった自動車産業が、こうしたローカルルールに対応することは大変困難です。もちろん、こうしたルールはいつ変わるかも知れず、自動車ビジネスの事業指針は不透明さを増しています。残念ながら、わが国はこの新しい世界の動きに遅れ始めているといわれています。それは、自動車産業をめざす若い人材難にも見て取れます。ある自動車産業人は私に「日本の自動車会社は人的な理由で競争力を失い始めている」と話し警鐘を鳴らしました。私も同感です。
MOBI TIMESを立ち上げたのは、世界の潮流を見逃すことなく、わが国の自動車ビジネスに携わる人々にお役立ちできる専門情報が必要だと感じたからです。かつての自動車産業の先人が、その目を世界に向けていたように、MOBI TIMESが現代のまた将来の産業人の羅針盤とならんことをお誓いし努めてまいります。
編集責任者 保田明宏
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