• 2024-12-23

シトロエン、量販BEV「ë‐C3」を発売

「You]と「Max」の2グレードで価格は2万3300ユーロから。2025年にはさらなる廉価版も投入する計画だ。

シトロエンは17日、第4世代となるコンパクトハッチバック「C3」をモデルチェンジし、完全電気自動車(BEV)の「ë-C3」として欧州で販売する、と発表した。グレードを「You]と「Max」の2つに絞り、価格を2万3300ユーロ(369万円)からとし、欧州車としては買い求めやすい戦略価格で売り込む。2025年には航続距離を3割引き下げ価格を1万9900ユーロ(315万円)と1万ユーロ台に抑えたた廉価版を発売する計画だ。ステランティスは、シトロエンによる量販BEVを投入することで電動化を加速させる。

「C3」は2002年の初代発売以来、累計販売台数は560万台を超えるシトロエンの主力モデル。この第4世代として全面改良し、新たにBEVモデル「ë-C3」として発売する。仕様グレードを2つに絞り、低コスト化を図り価格を抑えた。全高は1.57mで、前席乗員のヘッドルームを30mm拡大し前方視界を広くした。 後席も広く、ライバル車よりも20mm長いクラス最高の膝クリアランスとした。83kW/113hpの電気モーターを搭載し、44kWhのLFPバッテリーで最大320kmの航続距離になるという。また、100kWの直流急速充電は26分で20%から80%まで充電を可能とした。

シトロエン・ヘッドアップ・ディスプレイを備えた「C-Zen Lounge(シー・ゼン・ラウンジ)」を新たに導入し、革新的で広々とした室内空間づくりも特長だ。ドライバーと助手席乗員は、大きなウィンドスクリーンと車両全体にグラフィカルに広がる水平フェイシアなどでかつてない前方視界を獲得できたとしている。素材も下部にファブリックを用いた「ソファ・デザイン・スタイル」を採用した。

シトロエンのティエリー・コスカスCEOは、「手頃な価格のクルマを提供することは、常にシトロエンのDNAの大きな部分。しかし、Bセグメント車に対する顧客の期待は変化しており、欧州の自動車メーカーがその期待に応えることは困難になっている。シトロエンは、欧州の顧客のために、新型BEV「ë-C3」を投入することで期待に応えたい」と話した。

新型「ë-C3」はパリ近郊の「ステランティス自動車デザインネットワーク」内のスタジオで設計され、スロバキアの「ステランティス・トルナヴァ工場」で製造する。来年・第2四半期に出荷する予定だ。コスカスCEOは「欧州市場でのプレゼンスを少なくとも5%のシェアに高めたい」とも述べた。