欧州自動車部品工業会（CLEPA）は18日、ブリュッセルで「第8回CLEPAイノベーション・アワード」を開き、自動車サプライチェーンのなかで革新的で卓越した技術開発に取り組む12人をトップ・イノベーターとして表彰した。今回はSDV（ソフトウェア・デファインド・ビークル）をテーマに焦点をあて、デジタルとグリーンの２部門でウェブ３移行への取り組みを称えた。

同賞は、未来のモビリティを形作る上で自動車部品メーカーが果たす重要な役割を評価するものとして、最新の革新的な技術に対して贈られる。欧州での自動車分野における研究開発は毎年300億ユーロ（4兆7千億円）といわれており、欧州での民間が投じる研究開発額としてトップという。今回は、今年初めのコンペティションで選ばれた先駆的な取り組みを対象に、学術界、産業界、R&Iコミュニティを代表する41人の専門家審査委員によって審査された。取り組みのインパクトと市場準備性などを評価し、グリーン・ツインおよびデジタル・ツインの移行に向けた最先端の技術的ソリューションを表彰した。

CLEPAのトルステン・ムシャール会長は、技術開放がEUの競争力強化にいかに役立つかを紹介し本賞の意義を強調した。また、デロイトのエルマー・プリッチュ氏は「まもなく、ソフトウェアが人々が車を買うか買わないかを決める差別化要因になるだろう」と指摘し、「サプライヤーはSDVの可能性を最大限に引き出す必要がある」と述べた。

受賞者は次の通り（カッコ内は受賞内容）。〈デジタル〉ボッシュ（車両運動管理）ヘラ・グットマン（自動診断）マレリ（ジオラマディスプレイ）クォルコム（Snapdragon Ride Flexシステム）SME・Upstream（コネクテッドカー向けサイバーセキュリティおよびデータ管理プラットフォーム）SME・ Wayve（AV2.0）

〈グリーン〉ブレンボ（ビヨンド・グリーナンス・キット）SME・ Calyos（マイクロチャネルヒートパイプ）Forvia Group Hydrogen Solutions（XL水素タンク）Forvia MATERI’ACT（NAFILean-R）マーレ（SCT Eモーター冷却技術）SME・ Mazaro（Eドライブ用シングルステージ可変トランスミッション）Home – CLEPA Innovation Awards