英国2023年の新車販売台数は、前年比17.9%増の190万3,054台市場で2019年以来最高を記録した。英国自動車工業会(SMMT)が発表した。電気自動車(BEV)の販売台数は同17.8%増の31万4,687台と過去最高をマークしながらも、全需の伸びにわずかに及ばず市場シェアは16.5%にとどまった。英国では2022 年 6 月にプラグインカー補助金終了以降、欧州の主要市場で唯一、消費者向けBEV購入優遇措置がない市場だった。
2024年は197万台を予想
英国の新車市場は昨年12月も前年同月比9.8%増と好調に推移し、17カ月連続でプラス成長をみせた。これにより、パンデミック以来最高となる前年比17.9%増の大幅伸長をみせ190万台乗せを果たした。半導体不足による車両供給が解消し、主にレンタカーのフリート需要が同38.7%増と回復した。個人需要は、81万7,673台を確保した。新車市場全体では、パンデミック前の水準を17.7%下回る水準にとどまっているが、新車販売額は100億ポンド(1兆8,328億円)以上急増して約700億ポンド(12兆8,296億円)となったという。
車種別では、スーパーミニ、両用車、低中型車が引き続き好調でそれぞれ29.8%、28.6%、28.2%を占めた。また新車の平均CO2排出量は2.2%減の108.9g/kmだった。ハイブリッド車(HEV)は前年に比べ27.1%増の23万8,942台と力強い伸びを示し市場シェアも12.6%に達した。PHEVも同39.3%増だった。一方、BEVは同17.8%増の31万4,687 台となり、実数で約 5 万台増える記録的な販売をみせた。多くの商品が発売されたことが、需要を喚起した格好だ。
2024年の市場見通しとして、SMMTは197万台に達すると見ている。うちBEVは43万9千台とし、総販売台数の22.3%と2割以上のシェアを占めると予想した。(2024年1月9日)