ルノーは17日、2023年の新車販売台数がグループ全体で前年比9.0%増の223万5,345台だった、と発表した。総販売台数の3分の2を占める欧州市場での販売増が寄与し、同市場でのシェアも3位にラックアップした。テコ入れした小型商用車がけん引したほか、ダチアの好調な販売が全体を底上げした。ルノーグループでは今年、104もの新モデルを発売する計画で、引き続きの販売増を見込んでいる。
ブランド別で、ルノーは同9.4%増の154万8,748台だった。欧州で同19.3%増と大きく販売を伸ばした。ダチアは同14.7%増の65万8,321台をマークした。主軸の4モデルがけん引、欧州でのシェアアップを果たした。アルピーヌは同22.1%増の4,328台だった。電動車の販売台数は同19.7%増の27万362台だった。
地域別では欧州での好調ぶりが目立つ。ルノーブランドは同19.3%増の97万7,635台を販売し、欧州のPC+LCV(乗用車+小型商用車)市場で5のシェアが前年の5位から2位に浮上した。ルノーの地元・フランスでは、乗用車が同18%増の27万7,914台、小型商用車が同13%増の11万2,569台でトップを確保した。フランスでベストセラーという「クリオ」は11万1,741台を販売したという。
また、ダチアは欧州で同17.4%増の56万2,890台を販売した。市場シェアも過去最高となり、全体で0.1㌽アップの3.8%、乗用車でも同じく0.1㌽アップの4.3%となった。主軸商品では、「ダチア・サンデロ」が世界で同17.6%増の26万9,899台を販売し、SUVの「ダチア・ダスター」は同1.7%増の20万633台だった。「ダチア・ジョガー」は同65.6%増と大きく伸び9万4,095台を記録した。BEV「ダチア・スプリング」は同26.4%増の6万1,803台で欧州でのBEV販売で第3位になった。
2024年には、ルノーブランドで76モデルを発売する計画だ。BEVでは「シーニックE-テック・エレクトリック」と「ルノー5E‐テック・エレクトリック」を、ハイブリッド車も2モデル投入する。ダチアは2つの新車を発売する計画で、「新型Dダチア・ダスター」を2024年3月から販売し、夏にはBEVの「新型ダチア・スプリング」を発売する。また、2024年末にはCセグメントの「ビッグスター」を導入する計画だ。(2024年1月17日)