売上高は5.5%増の1,895億ユーロ(30兆578億円)に
ステランティスは15日、2023年業績を発表し売上高、純利益ともに過去最高となった。中東・アフリカをはじめ好調な新車販売がけん引した。同社は従業員に19億ユーロ(3,061億円)の利益分配を実施するとともに、最大30億ユーロ(4,834億円)の自社株買いも実施すると発表した。売上高は前年比5.5%増の1,895億4,400万ユーロ(30兆578億円)で、営業利益は同10.4%増の223億7,600万ユーロ(3兆6,054億円)だった。純利益も同11%増の186億2,500万ユーロ(3兆10億円)となり、いずれも過去最高をマークした。新車販売台数は636万6千台で前年に比べ6.5%増と伸びた。なかでも、商用車販売は堅調で、また注力するBEV販売台数は前年比21%増、LEV販売も同27%増と伸びた。なかでも、米国市場ではPHEVが第1位、LEVが第2位となった。また、マセラッティの販売台数は同2.7%増の2万6,600台だった。
北米ではチェロキーが好調
地域別では、北米は「チェロキー」を軸に同2.3%増の190万3千台を販売し売上高は同1.2%増の865億ユーロ(13兆9,377)となり、欧州では「フィアット・ドゥカート」や「オペル・アストラ」を軸に同7.2%増の281万4千台を販売し同5.2%増の665億9,800万ユーロ(10兆7,309億円)を売り上げた。南米は「フィアット・ドゥブロ」などがけん引しの売上高は同2.8%増の160億5,800万ユーロ(2兆5,874億円)にとどまった。
18車種のBEVを投入計画
2024年は金利の安定化や部材調達の改善から収益増が見込めると判断している。事業計画では、北米での電動化を推進し2024年に18車種のBEVを追加投入する計画だ。先ごろ発表したBEVプラットフォーム「STLA Large」での航続距離800kmを誇る新モデルが2024年に発売するほか、CATL社とLFP電池セルとモジュールの供給契約を締結し電動化へのシフトを急ぐ。
一方、昨年イタリアとフランスで始めた従業員株式購入制度「シェア・トゥ・ウィン」を2024 年中に他の国にも拡大する。24万2千人にその対象を拡大する。 さらに、普通株1株当たり1.55ユーロの配当を予定している。(2024年2月15日)