独自動車部品大手のコンチネンタルは16日、2040年までにすべてのタイヤ工場でカーボンニュートラルとする方針を明らかにした。年間1,800万本を生産するポルトガル北部のロウサド工場を手始めに、タイヤの過熱に必要な蒸気生成を自家発電を含む電気エネルギーに転換し始めた。同社は2030年までに、タイヤ工場でのエネルギー消費量を2018年比で20%削減する方針を打ち出しており、再生エネルギーの活用を一段と加速していく考えだ。
ロウサド工場は、一日の日照時間の長さを生かし太陽光発電を積極的に活用している。これにより、これまで天然ガスを用いていた蒸気ボイラーを電気に転換した。同社のロウサド工場は年間1,800万本のタイヤを生産する同社の主力工場で、コンチネンタルでは今後すべてのタイヤ工場で同様の形でカーボンニュートラルを推し進めていく方針だ。
日照時間の長さが利点
コンチネンタルタイヤの製造・物流部門責任者であるベルンハルト・トリルケン博士は「ロウサドでは、非常に大規模なタイヤ工場でもカーボンニュートラル生産が可能であることを実証している。再生可能エネルギーを可能な限り使用できるよう、すべての工場を準備している」と述べた。また、ロウサド工場のペドロ・カレイラ工場長は「ロウサドは、日照時間が長いという利点がある」と話し、他工場でも「気象条件や再生可能エネルギーの利用可能性など、非常に多様な条件に対処していく」とした。(2024年5月17日)