• 2024-12-23

ルノーの上半期決算、営業利益率が8.1%と新記録に。コスト低減など奏功

仏ルノーが24日発表した2024年上半期(1~6月)決算は、営業利益率が8.1%と過去最高だった。3割近い伸びをみせた金融事業が売り上げを支え、販管費は増えたものの3億ユーロ(518億円)近いコスト低減などが奏功した。純利益は日産自動車株の売却損として4億4千万ユーロ(760億円)などが響き、13億8千万ユーロ(2,383億円)と前年同期に比べ35%、7億4,400万ユーロ(1,285億円)減った。ルカ・デ・メオCEOは通期で7.5%以上の営業利益率を確保する見通しを表明した。

営業収益は前年同期比0.4%増の269億5,800万ユーロ(4兆6,564億円)で、営業利益は同6.6%増の21億7,500万ユーロ(3,756億円)だった。営業利益率は8.1%と前年同期の7.6%から0.5ポイント増え半期ベースでは新記録をマークした。営業収益のうち自動車事業はアルゼンチン・ペソとトルコ・リラの切り下げによる7億7,900万ユーロ(1,345億円)の為替差損が響き、同1.9%減の243億7,200万ユーロ(4兆2,098億円)となった。一方、金融事業は好調で同29.2%増の25億5,500万ユーロ(4,413億円)と大きく伸ばした。

期中の新車販売台数は115万4,700台となり、前年同期比1.9%増と伸ばした。新モデル効果もあり欧州で同4.4%増の29万3,687台と好調な販売をみせた。なかでもイタリアとドイツが高い伸び率を示した。ブランド別では、ルノーが同2%増の78万7千台、ダチアが同3.8%増の35万8千台だった。電気自動車(BEV)は6万1,013台にとどまり前年同期に比べ16.9%減った。しかし、「カングー」など新モデルを投入した商用車のBEVは3割以上伸びた。

ルカ・デ・メオCEOは「ここ数ヶ月間、私たちは最も先進的な欧州の自動車会社になるための変革を加速させてきた。5つの重点事業、水平的かつ生態系的アプローチ、サプライチェーンの強化、主要プロセスの最適化(「軽さのスピード」プログラム)、すべてのレベル、すべてのバリューチェーンにおけるAIの導入、これらはルノーの新しい秘伝のソースとなる重要なものだ」と述べ、引き続き成長を続けていくことができると強調した。(2024年7月25日)