• 2024-09-29

JLR、2025年度第1四半期の営業収益は新記録に。年後半には新型EV投入計画も

英ジャガーランドローバーの2024年度第1四半期(4~6月)決算は、営業収益が前年同期比5%増の72億7,300万ポンド(1兆2,319億円)となり第1四半期としては過去最高を記録した。税引前利益(PBT)は前年同期比 59%増の 6 億 9300 万ポンド(1,176億円)だった。北米での好調な販売と原材料費の低減、為替差益が増収増益につながった。同社は今後5年間で、電動化に向けての投資額を150億ポンド(2兆5,467億円)から180億ポンド(3兆560億円)に増額することを明らかにした。

Q1での新車販売台数は、11万1,200台で前年同期比8.4%増だった。車種別では主力の「レンジローバー」が同20.2%増の5万7,100台、「ディフェンダー」が同0.7%減の2万7,400台だった。地域別では、英国が同14.8%増の1万9,400台、北米が同42.6%増の2万8,100台、中国は同5.8%減の2万4,500台だった。

その他の業績では、EBITマージンは前年同期比0.3%ポイント増の8.9%となり、フリー・キャッシュフローは2億3,000万ポンドだった。同社では「新型レンジローバー・エレクトリック」には約4万1千人が受注予約を得ているという。通期の営業収益は300億ポンド(5兆934億円)以上を見込んでいる。

また、電動化を推進する「リイマジン戦略」を加速し5年間で150億ポンドから180億ポンドに投資額を増額するほか、JLRと中国・奇瑞汽車が奇瑞汽車のEVアーキテクチャーをベースとした電気自動車ポートフォリオを中国で構築するため、JLRがフリーランダー・ブランドを現地の合弁会社「CJLR」にライセンス供与することで合意した、ことも明らかにした。さらに、伊ピレリと提携し、FSC認証の天然ゴムとレーヨンを使用したタイヤを市場に投入する。

JLRのエイドリアン・マーデル最高経営責任者(CEO)は、「第1四半期において、記録的な売上高と前年同期比約60%増の四半期利益という、傑出した業績を達成することができた。私たちは、リイマジン戦略の実現に向けて大きく前進している」と話し、今年後半には初の次世代電気自動車を発表する予定も明らかにした。(2024年8月6日)