• 2024-09-29

ノースボルト、事業見直しレビューを発表

スウェーデンのバッテリーメーカー、ノースボルトは9日、人員削減や生産調整など事業修正する方針を発表した。BMWからの数十億ドル規模の注文キャンセルなど電気自動車(BEV)需要の減退に対応して。同社のピーター・カールソンCEOは「現時点では厳しい状況だが、世界的な電動化への移行、そして当社を含むセルメーカーの長期的な見通しは依然として明るいことに疑いの余地はない」と話している。

ノースボルトは戦略見直しの主な目的は、持続可能な大規模セル製造のリーダーとなることにリソースを集中させること、としている。同社は今年7月に、生産設備の拡張計画を見直す考えを表明しており、今回は追加の事業修正として①スウェーデン本社にある正極材の生産を一時停止する②スウェーデン・ボルレンゲに計画していた正極工場建設計画は取りやめ売却する③ポーランドのグダニスク工場を売却する、ほか人員削減の必要性にも言及した。

人員削減の規模などは明らかにしていないが、現在労組と協議していることを認めた。同社では「これは困難なことだが、当社のコアビジネスに焦点を当てることで欧米諸国の国産電池産業確立への野望に貢献する、強固な長期的成長基盤を構築するための道筋が整う」(ピーター・カールソンCEO)と説明している。

一方、同社は引き続き「NOVO」(スウェーデン)、「Northvolt Drei」(ドイツ)、「Northvolt Six」(カナダ)での取り組みは継続する。近く追加のコスト削減策について発表するという。(2024年9月10日)