• 2024-09-29

JLR、ハルウッド工場でBEV生産。5億ポンドを投じ組み立てラインなどを新設

ジャガー・ランドローバー(JLR)は26日、英ハルウッド工場に5億ポンド(966億円)を投じ、電気自動車(EV)の生産体制を強化する、と発表した。新たにEV組み立てラインを設けるほか最新の生産管理システムも導入した。同社は同工場で近くミドルサイズの高級SUVモデルのEV生産を始めるなど、EVラインナップの拡充を図る。

JLRはすでにハルウッド工場の改修に着手しており、敷地を32,364平方メートルに拡張し、2億5000万ポンド以上を投じて新たな生産ラインなどを設けている。750台の自律型ロボットをはじめADASキャリブレーションリグ、完璧な部品取り付けのためのレーザーアライメント技術を採用し、最新のクラウドベースを使った生産管理システムなどのIT技術も積極的に導入している。同社では今後数年間でさらに2億5000万ポンドを投資する予定という。

同社はこの取り組みにより、内燃エンジン車とハイブリッド車、BEVの並行生産が可能になるとしている。2030年までに全ブランドの電動化をめざす「Reimagine」戦略の一環と位置づけ、2039年までにサプライチェーン、製品、業務全体でカーボンニュートラルの実現をめざしている。

JLRのハルウッド工場は、「レンジローバーイヴォーク」や「ディスカバリースポーツ」などの車両を生産し、イングランド北西部におけるJLRの中核拠点。今後は、同工場をJLR初のBEV工場としていく計画だ。ICEモデルとハイブリッドモデルの「レンジローバーイヴォーク」と「ディスカバリー・スポーツ」の生産は継続する。同工場では今年6月に、「製造技術サポートプログラム」を開始し、2年間のローテーション配置で研修し「EngTech資格」の取得をめざしている。これまでに15人の従業員がすでにこのプログラムに登録したという。(2024年9月26日)