ボルボ・カーズは14日、Lynk & Co の株式30%を吉利グループのジーカー・インテリジェント・テクノロジーに売却する、と発表した。2025年第1四半期に開く臨時株主総会で正式決定する。売却額は54億人民元(約80億スウェーデン・クローネ、1,170億円)。吉利控股ホールディングスも同日、同様の発表を行い、ジーカーがLynk & Coの51%の株式を保有することになるとともに、ジーカーへの出資比率を62%に引き上げる方針を明らかにした。これにより、ボルボはLynk & Coとの引き続き業務連携していく考えだが、新興ブランドのLynk & Co とジーカーの事業展開は吉利グループが主導することになる。
ジーカーはボルボにLynk & Co 株の購入を現金で支払う。来年第1四半期中を予定している取引完了時にその70%を支払い、その1年後に残りの30%分と利息を支払う。これにより、ジーカーはLynk & Coの51%の株式を保有することになる。残りの49%は引き続き吉利汽車が保有する。
吉利汽車は今後、ジーカーへの出資比率を約62.8%に引き上げる予定で、これにより「吉利汽車」、「Lynk & Co」、「Zeekr」という3ブランドを緊密に連携させたい考えだ。
Lynk & Coは2017年にボルボ・カーズと吉利グループが設立した新興メーカーで、両社のプラットフォームを使った高級ブランドとして展開している。吉利控股は今回の再編で「より大きなシナジー効果を追求し、強力なグローバル企業を創出するという意向を歓迎する」とし、2つのブランド間の技術シナジーを加速し製品ポートフォリオを合理化、人材開発を促進することで世界販売を増やしたい意向だ。(2024年11月15日)