
ルノーグループが20日発表した2024年業績は、プロダクトミックスとコスト低減が奏功し過去最高となる営業利益をマークした。一方で、日産自動車からの関連収入は前期よりも12億8千万ユーロ(2,084億円)減り4億8,300万ユーロ(786億円)の赤字になった。2025年見通しでは、同社では欧州での排ガス規制対応の難しさを指摘しながらも、営業利益率で7%以上を確保したい考えを示した。
金融収益が35%増に
営業収入は562億3,200万ユーロ(9兆1,579億円)で前期比7.4%増となった。自動車事業が同4.9%増の505億1,900万ユーロ(8兆2,275億円)と堅調だったのに加え、金融収入が同35%増の56億4,400万ユーロ(9,191億円)と大きく伸ばし貢献した。自動車事業の営業利益は29億9,600万ユーロ(4,879億円)で前期比2.1%減となった。4億6,700万ユーロ(760億円)という値引き圧力などが響いた格好だ。
営業利益率は前期の7.9%から7.6%にやや低下
営業利益は42億6,300万ユーロ(6,942億円)となり、前期に比べ3.6%増えた。過去最高の営業利益額となったものの、利益率は前期の7.9%から7.6%に下げた。為替差益はプラス1億4,300万ユーロ(232億円)で、主にトルコリラの切り下げが生産コストに響いた。原材料のアップは落ち着き、「購買パフォーマンスの向上によりコストは7億9,200万ユーロ(1,289億円)削減された」(同社)。
期中の新車販売台数は前期比1.3%増の226万5千台。うちルノーは同1.8%増の157万7千台、ダチアは同2.7%増の67万6千台だった。(2025年2月21日)