• 2025-12-04

ルノー、R5電気自動車の累計生産10万台を達成 仏ドゥエ工場で15カ月で到達

ルノーは2日、フランス北部ドゥエにあるアンペアの「 ElectriCity工場」で生産する電気自動車(EV)「Renault 5 E-Tech electric(R5 E-Tech)」が累計10万台に達した、と発表した。2024年10月の発売から約15カ月での記録。欧州市場で小型EV需要が堅調に推移するなか、ルノーの主力EVが着実な生産増を見せている格好だ。

同工場は1日あたり約900台を組み立てており、うち3分の2がR5 E-Techとなる。10万台目の車両は52kWhバッテリーを搭載した「Techno」仕様で、2025年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した主力モデルが生産の中核に育っている。R5 E-Techは「Origine France Garantie」認証を取得しており、ルノーが掲げる「メイド・イン・フランス」戦略の象徴でもある。Ampere ElectriCityの周辺300キロ圏内には主要部品サプライヤーが集積し、電動モーターを生産するクレオン工場や、ギヤ部品やバッテリーケースを手がけるルイツ工場など、EVの主要工程が域内で完結する体制が整いつつある。

ドゥエ工場では現在、R5のほかメガーヌ、シニック、アルピーヌA290、日産マイクラ、三菱エクリプス クロスなど6種類の電動車を単一ラインで生産する。需要増に対応し、10月から夜間シフトも稼働させ、生産体制の強化を進めている。

R5 E-Techは欧州の小型EV(Bセグメント)市場で数カ月にわたって首位を維持し、欧州全体の小売EV市場でも上位に入る。フランスではEV販売全体で首位に立ち、英国でも10月にEV全体の1位となった。オランダやスペインでもセグメントトップを記録するなど、好調さが続く。販売地域は欧州外にも広がり、トルコ、イスラエル、モロッコで販売を開始。2026年に向けてさらに輸出市場を追加する方針だ。(2025年12月3日)