
アウディは21日、ドイツ・ベルリンで「アウディ・レヴォルト F1チーム」を正式に披露した。アウディ初のF1ワークスチームで、新型マシン「アウディR26」のカラーリングとともに初登場となった。
発表会場には約400人が集まった。2026年シーズンを戦う新型マシン「Audi R26」のレースリバリーに加え、チームウエアやドライバー用レーシングスーツも公開された。アウディの最高経営責任者(CEO)であり、モータースポーツ子会社の会長を務めるゲルノート・デルナー氏は、「今日、多くのピースが一つにつながった。集中的な準備が実を結び、プロジェクトの全体像が初めて示された。私たちはF1を通じて世界中の人々を魅了する準備ができている」と語った。

2026年F1新規則とアウディ参入
F1は2026年シーズンから大幅な技術規則変更を迎える。新世代マシンではアクティブエアロダイナミクスが導入され、従来のDRS(ドラッグ・リダクション・システム)は廃止される。代わって、電動パワーを一時的に最大化する「ブーストモード」が採用され、オーバーテイクや防御に活用できる。電動モーター出力は最大350kWに達し、約400kWの1.6リッターV6ターボエンジンに迫る水準となる。燃料は持続可能燃料を使用し、アウディは英bpと独占的に協業する。
チーム代表のジョナサン・ウィートリー氏、アウディF1プロジェクト責任者のマッティア・ビノット氏とともに、2026年シーズンを戦うドライバーとしてガブリエル・ボルトレート(ブラジル)とニコ・ヒュルケンベルグ(ドイツ)が紹介された。ファン向けの公式コレクションは2月19日から、チーム公式サイトおよびアディダスを通じて販売される予定だ。
チームのビジュアルアイデンティティも刷新された。モータースポーツの伝統を象徴する「チタニウム」カラーに加え、新たに「アウディ・レッド」を採用。新フォントを含む独自のCI(コーポレート・アイデンティティ)により、サーキットからSNSまで一貫したブランド表現を打ち出す。
次の節目は、1月26~30日にバルセロナで非公開で行われるシェイクダウン。その後、2月にバーレーンで公式テスト(11~13日、18~20日)を実施し、3月8日のオーストラリアGPでアウディはF1世界選手権に初参戦する。
F1参入は、アウディの戦略的再編を象徴する旗艦プロジェクトと位置づけられる。コストキャップ制度による収益性の確保と、電動化・持続可能燃料を軸とした新規則の導入が、ブランドの技術戦略と合致する点が追い風となる。耐久レースや電動フォーミュラで培った技術を背景に、アウディはF1という最高峰の舞台で新たな挑戦に踏み出す。(2026年1月21日)