
欧州自動車工業会(ACEA)が27日発表した2025年の新車登録統計によると、EU域内の新車販売台数は前年比1.8%増となった。電動化の進展が鮮明で、BEVの市場シェアは17.4%と前年から大きく上昇し、ハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)を含む電動車が市場の主流を形成しつつある。一方、販売水準全体は依然として新型コロナウイルス流行前を下回っており、数量面では力強さを欠く状況が続いている。
BEV販売は188万台に
2025年のBEV登録台数は188万台となり、EU市場全体の17.4%を占めた。主要4市場ではいずれも増加し、ドイツが前年比43.2%増と高い伸びを示したほか、オランダ(18.1%増)、ベルギー(12.6%増)、フランス(12.5%増)が成長をけん引した。これら4市場でEU全体のBEV登録の約6割を占めており、電動化の進展が一部の中核市場に支えられている構図が浮かび上がる。
電動車の中で最大のカテゴリーを維持したのはハイブリッド車だ。2025年の登録台数は373万台に達し、市場シェアは34.5%と、消費者の選好を最も強く集めた。スペイン(23.1%増)、フランス(21.6%増)、ドイツ(8%増)、イタリア(7.9%増)と主要市場すべてで増加しており、充電インフラへの依存度が低い点が支持を集めているとみられる。
プラグインハイブリッド車も拡大基調を維持した。登録台数は101万台となり、市場シェアは9.4%と前年の7.2%から上昇。スペイン(111.7%増)やイタリア(86.6%増)、ドイツ(62.3%増)などで大幅な伸びを記録した。12月単月では、BEVが前年比51%増、PHEVが36.7%増と急伸し、年末にかけて電動車需要が加速した。
一方、内燃機関車の後退は一段と鮮明になった。ガソリン車の登録台数は前年比18.7%減となり、市場シェアは26.6%へ低下。フランスでは32%減と落ち込みが目立ち、ドイツ(21.6%減)、イタリア(18.2%減)、スペイン(16%減)も軒並み減少した。ディーゼル車も24.2%減となり、シェアは8.9%にとどまった。ガソリン車とディーゼル車を合わせた市場シェアは35.5%と、前年の45.2%から大きく縮小した。
ACEAは、BEVの市場シェアは年間予測に沿って拡大したものの、「脱炭素への移行を着実に進めるには、さらなる成長が必要」と指摘する。電動化の流れは明確になった一方、販売総量が伸び悩むなかで、各国政府の支援策、充電インフラの整備、車両価格の引き下げが今後の普及ペースを左右する要因となりそうだ。(2026年1月28日)