• 2026-03-05

VWグループ、BEV累計400万台を達成 欧州シェア27%で電動化戦略を加速

独フォルクスワーゲン(VW)グループは5日、世界で累計400万台目となる電気自動車(BEV)を納車した、と発表した。2013年の量産EV「VW e-up!」の発売から約12年で到達した節目で、同社は2025年時点で世界のBEVメーカーのトップ5に入ったとしている。欧州では約27%のシェアを握り、同地域のEV市場で首位の地位を維持している。EV需要の成長ペースを巡る不透明感があるなかで、VWグループは引き続き電動化シフトを継続していく方針を明確にした格好だ。

同社の電動化拡大を牽引したのは、2019年以降に本格導入された電動車専用プラットフォーム「MEB(モジュラー電気駆動マトリックス)」だ。これまでにMEBベースの車両は約300万台が納車され、グループの電動化戦略の中核技術となっている。過去2年間には全ブランドで約60の新モデルを投入し、その約3分の1が完全電気自動車だった。

現在、フォルクスワーゲングループはコンパクトカーから高級SUVまで30車種以上のBEVを展開するほか、傘下のTRATONグループを通じてスカニアやMANなどによる電動トラックや電動バスも提供している。乗用車から商用車までを含めた幅広い電動ラインアップを構築しているのが特徴だ。

納車地域は欧州が中心で、累計BEVの約68%が同地域で販売された。中国は約20%、米国は約8%を占め、3市場で全体の約95%を占める。生産も欧州を軸に展開され、400万台のうち約77%が欧州の工場で生産された。中国では安亭、佛山、合肥、長春の4拠点、米国ではチャタヌーガなどで生産が行われている。

ブランド別では、フォルクスワーゲン乗用車ブランドが最大の販売を担い、シュコダやアウディが続く。ポルシェのBEVは約25万台で全体の約6%を占めた。車種別では「ID.4/ID.5」が累計約90万台で最多となり、「ID.3」「アウディQ4 e-tron」「シュコダ・エニャック」などが続く。

オリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)は「400万台達成は電動化戦略の成功を示す重要なマイルストーンだ。魅力的な製品と革新的技術でこの勢いをさらに加速させる」と述べた。今年は20車種以上の新型車投入を予定しており、その約半数が電気自動車となる見通しだ。欧州向けには小型EV群「Electric Urban Car Family」を投入し、エントリー価格帯の拡充を図る。

世界のEV市場では中国メーカーの台頭が続く一方、欧州勢ではフォルクスワーゲンが依然として最大規模の電動車ラインアップを持つ。累計400万台の達成は、同社が量産EVメーカーとしての基盤を確立したことを示す節目といえそうだ。(2026年3月5日)