• 2024-07-08

アマゾン、現代自と提携し自動車販売に本格参入

アマゾンと現代自動車は16日、自動車販売で提携したと発表した。アマゾンは2024年から米国で現代自動車をオンライン販売し、現代自はアマゾンの「アレクサ」を次世代車に搭載する。アマゾンは現代自を皮切りに順次、販売する自動車ブランドを増やす。自動車メーカーによるネット販売が増えるなか、ショッピングサイト大手であるアマゾンによる自動車販売で消費者の自動車購入のあり様も大きく変わりそうだ。

両社はロサンゼルスオートショーで提携を発表した。「革新的な新体験を顧客に提供するための広範な戦略的パートナーシップ」として2024年から、アマゾンがオンラインで現代自の新車を販売する。消費者はデジタルならではのコンフィギュレーション(注文生産)を行い発注、地元にある現代自のディーラーで車両を受け取る。クレジットを含み支払いもデジタル決済する。

また、現代自はアマゾンのウェブサービス「AWS」を優先クラウドプロバイダーに指名し生産から顧客サービスまでデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する。合わせて、現代自の次世代車両に、アマゾンのクラウドベースの音声サービス「アレクサ」を車載する。車載音声サービスでは、地図データベースや情報検索に「グーグル」を採用する自動車メーカーが増えているなか、アマゾン・AWSの自動車分野への参入は注目を集めそうだ。

アマゾンのアンディ・ジャッシーCEOは「我々の広範で戦略的なパートナーシップは、顧客がオンラインで自動車を購入する際の使い勝手を変える。現代自のアレクサをエンターテインメント、ショッピング、スマートホームの調整、カレンダーの確認に簡単に使えるようにすること、そして現代自がAWSに移行することで顧客体験と事業運営を変革できるようにすることまで実現する」と話した。

現代自のチャン・ジェフン社長兼CEOは「世界で最も顧客中心の組織の1つと提携することで、ポートフォリオを拡大し、販売網を拡大し、電動化に移行し、スマートモビリティの未来を実現し続ける中で、信じられないような機会を解き放つことができる」と述べた。