フォードモーターは13日、インドのタミル・ナードゥ州政府に対しチェンナイ工場を輸出拠点として活用する意向を示した。同日、州政府に表明書(LOI)を提出した。具体的な生産車種や仕向け地は明らかにしていないが、2026年までに電気自動車の年間生産台数で200万台をめざすなどの事業戦略「フォード+」に沿った事業方針と説明している。
新たな電動車生産拠点に衣替えか
フォードによると、今回の発表はフォードの首脳陣とタミル・ナードゥ州政府の首席大臣との会談を受けたものという。チェンナイ工場をフォードの世界市場に対する輸出生産に特化した工場として再利用する計画だ。フォードは現在、タミル・ナードゥ州のグローバル・ビジネス・オペレーションズで1万2千人の従業員を雇用しており、新たな事業化で今後3年間で2,500人から3,000人の雇用増加を見込んでいる。
フォード・インターナショナル・マーケッツ・グループのケイ・ハート社長は「我々は、チェンナイ工場の様々な選択肢を検討する中で、タミル・ナードゥ州政府からの継続的な支援に感謝している」と述べ、「今回の措置は、インドに対する当社の継続的なコミットメントを明確にするものだ」と話した。
フォードは2021年9月に、インド事業再編を発表し現地生産を中止していた。(2024年9月14日)