現代自動車は20日、3列シートの電動SUV「IONIQ 9」を発表した。22日に開幕するロサンゼルス・オートショーで披露する。床下に110.3kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、最大620㎞(WLTP)の航続距離を誇る。2025年前半にも韓国と米国で発売する。
LAのゴールドスタイン・ハウスで発表
ロサンゼルスのゴールドスタイン・ハウスで発表会を開いた。このワールドプレミアイベントは、来年1月1日付で現代自動車のCEOに就任するホセ・ムニョスCOOによる基調講演で幕を開けた。
IONIQ9は、全長5,060mm、全幅1,980mm、ホイールベースは3,130mmの大型SUVで、最大7人乗りの3列シートを備えた電気自動車(EV)。後輪駆動と4輪駆動の2モデルあり、リアは160kWで350Nmを出力し、全輪駆動のフロントは70kW、225Nmの出力。現代自のEVプラットフォーム「E-GMP」アーキテクチャを採用し、24分で10~80%の充電が可能という。
「エアロスタイリッシュ」デザインが洗練されたイメージを演出
IONIQ 9の流線型の「エアロスタイリッシュ」なエクステリアが特長で、フロントエンドデザインはLEDライトユニットとロアフェイシアに組み込んだ「パラメトリックピクセル」により、ユニークで洗練された外観イメージを演出した。また、シルエットは滑らかな曲線を描くルーフラインとした。
シートアレンジも多彩で、1列目と2列目には完全にリクライニングできるリラクゼーションシートを装備し、シートアレンジによっては最大4人が休息を取ることができ、また2列目と3列目を組み合わせた場合、1,899mmのヘッドルームと2,050mmのレッグルームという解的な車室内空間を演出した。3列目シートを折りたたむと、トランクは最大1,323リットルの荷物を収納でき、3列目シートをすべて使用した場合は最大620リットルの荷物が収納できるユーティリティさを備えた。
エコプロセスレザーをはじめリサイクルPET繊維、ウール繊維、バイオTPO/PUスキン、バイオPET/スエード繊維、バイオペイントなど持続可能な素材を採用した。また、タイヤ廃棄物をリサイクルした塗料を使用しているという。
2025年に世界販売開始予定
IONIQ 9は、2025年前半に韓国と米国で発売する。その後、欧州やその他の市場でも順次発売する予定だ。同社は2030年までに23種類のEVモデルを揃え、フルラインナップ化を計画している。また、「2022年と2023年にそれぞれワールド・カー・オブ・ザ・イヤーで3冠を達成したIONIQ 5とIONIQ 6に続きIONIQ 9でも」とショーレースへの期待をのぞかせている。(2024年11月21日)