• 2024-12-23

サウジアラムコ、ホース・パワートレイン社の10%株式取得を完了

ルノーグループと吉利グループは2日、サウジアラビアの総合エネルギー会社、サウジアラムコが両社の合弁会社「ホース・パワートレイン」の株式を取得した、と発表した。今年6月に正式な契約締結の後、規制当局の承認を得た。

ホース・パワートレインは、内燃機関エンジン(ICE)をベースにしたハイブリッドとガソリンエンジン車開発の専門会社で、ルノーグループと吉利グループが折半出資し今年5月に設立した。吉利とボルボ・カーズがICE事業を分離統合した「オーロベイ」とルノー系の「ホース」という2つの部門で構成。本社は英国ロンドンで、世界に17の工場と5つの研究開発センターを展開し計1万9千の従業員規模を持つ。

今年6月にサウジアラムコの出資合意により、ホース・パワートレインの企業価値74億ユーロ(1兆1,684億円)をベースにサウジアラムコは同社株の10%を取得した。ルノーグループと吉利グループの持ち株比率はそれぞれ45%となる。

サウジアラムコは、低炭素モビリティソリューションに関する研究開発を基に、輸送による排出削減に貢献することが狙い。サウジアラムコの技術・イノベーション担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントのアフマド・O・アルコウェイター氏は、「輸送部門の排出ガス問題への対応には、世界中の自動車の多様性、輸送インフラの大きな格差、そして各国のドライバーのニーズを考慮した幅広いアプローチが必要だ」と話し、より低排出のモビリティソリューションの推進をめざすという。

ホース・パワートレインのマティアス・ジャンニーニCEOは、「代替燃料と合成燃料に関するサウジ・アラムコ社の専門知識は、低排出パワートレインソリューションを提供する当社にとって理想的なパートナーだ。この提携により当社の技術的リーダーシップが強化され、当社の専門知識と世界的な生産基盤から利益を得ようとする自動車ブランドにとって、ホース・パワートレインはさらに価値あるパートナーとなるだろう」と述べた。(2024年12月2日)